■条件をよく絞る
家賃の目安は、おおざっぱにいえば「収入の三分の一程度まで」と言われます。
自ずとここで、金銭面からの線引きはある程度出来てくる事でしょう。その他、地域・間取り・階数・こだわり条件などのうち、自分が何を優先させたいのかを冷静に考えていきましょう。特定の目的がある場合、当然その他の条件には多少目をつむる気持ちで臨まないといけません。
「家賃は絶対○万以下!急行停車駅で駅からは徒歩○分以内!ペットも飼えて、2階か3階で、オ―トロックで…」 …こんなことを言っていたら、永久に決りません。不動産屋さんだって、困ってしまいます。
そして、ピックアップした条件にあった物件を探していくのは勿論ですが、限度はわきまえておきましょう。そのためには、まず「相場」を知ることが重要になってきます。住みたい地域の相場を、ネットなどで、まずはチェックしておきましょう。何件かの物件を見れば、大体見えてくる筈です。
そして、もしどうしてもその地域の相場に自分の予算が追いつかなかった場合には、残念ですが、条件を早めに検討し直す事が必要となってきます。(もっとも、中には掘り出し物も勿論あります。日数的に余裕があるようでしたら、思いきって腰を据えてじっくり探す、というのも賢い方法です)。
どちらにせよ、相場もわかっていないような状態で不動産屋さんに飛び込んで行っても、自分でも右往左往するだけですし、相手にも迷惑、というものです。
さて、大体の相場がわかったら、今度は自分のお財布と相談しつつ、希望条件の優先順位をなるべく具体的に決めていきましょう。
エリアを優先するのか?間取りを優先するのか?なにがなんでもペットを飼うのか?心おきなくピアノを弾きたいのか? …夢は膨らみ、希望は果てしなく…という場合には、単に希望をあげつらうのではなく、逆に「こういうデメリットがある部屋だけはパス」という観点から条件をピックアップしていくと、絞られてくるでしょう。 (例:「駐車場がなければ無条件にパス!」、「バス・トイレ一緒は不可」etc)
■情報をとにかく集める
どこにどんな掘り出し物があるとも限りません。情報はとにかく早めに、出来るだけ多く集めたいものです。入手方法としては、
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1.不動産屋へ直接出向く
2.情報誌を利用
3.インターネットで調べる
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この3つが今は主流ですが、まずはじっくりネットを活用して、物件に「見慣れていく」ことがオススメです。情報誌の場合、印刷発行スケジュールの関係で、入稿から雑誌販売までの間に成約済みの物件もあるようです。不動産屋さんに現地直行の場合、相手と対面してしまうので、敷居が高いと感じる人も多いようです。
■間取図との付き合い方
<POINT1>部屋の広さは畳数ではなく占有面積で考える。
例えば、同じ「洋6、K4.5」の1Kだったとしても、まずはよーく広告を見てみましょう。 面積が20㎡の物件もあれば、15㎡しかない物件もあるのに気づくはずです。そして、この違いは、実は結構な違いなのです。
また、和室の場合いわゆる「団地サイズ」の畳は小さいものです。逆にかなり古い物件などですと、昔ながらのゆったりした畳が使用してあり、思いのほかに広く感じる場合が多いようです。それから部屋の形などにも(特に洋室の場合は)注意が必要です。和室だったら、6畳の部屋が台形状になっている、などという事はまず考えられませんが、洋室だったら充分有り得ることです。部屋の一部分が変形していたって、それは面積で言えば立派に6畳分、あるのですから。
極端な話、「壁が斜めで家具を並べるとデッドスペースができまくり」などという事態にもなりかねません。結果、実際に生活するスペースは4.5畳と変わらない、などという笑えないケースも。
こういう差を、まずは間取図である程度チェックしていきたいものです。
<POINT2>建物全体の図面もあれば尚良し。
不動産屋さんでコピーしてもらえるのは、借りる部屋の間取図のみという場合が多いでしょう。しかし、ここは出来たらその建物全体の図面も手に入れておくべきです。頼んでもらっておきましょう。特にアパートなどの場合、隣接する部屋との密接の仕方は重要となってきます。騒音・防犯などの重要な問題と関わってくるのです。
ベストなのは居室同士が隣接するのではなく、間に収納スペースなどを互いにはさんであるような間取り。また水周り等の配置も使い勝手がよさそうか、しっかりチェックしておきましょう。
<POINT3>とにかく間取図は最初から最後まで大活用!
たとえば情報誌・インターネット等で物件をまずチェックした時点で、間取図がついている情報とついてない情報では、随分インパクトが違ってくる筈です。
そして、この間取図とは、以後部屋を決めるまで、長いお付き合いになるのです。徹底的に活用していきましょう。 できれば1枚コピー(小さい場合には拡大したもの)をとっておくといいでしょう。
詳しくは「3.下見へGO!」でも触れますが、間取図は白地図のようなものだと思ってください。そこにある情報は重要ですがまだほんの少し、なのです。そこにあなたが自分の足で、目で、口で、耳で収集した情報を書込んでいくのです。
<POINT4>自分の持ち物を把握する
そして 間取図を見ながら、当然「ここにタンスを」「ここにベッドを」と配置も考えていくことになります。
その時にオススメしたいのが、自分の家具などのミニチュア版を作るという方法。勿論大きいものだけでいいのです。一見面倒くさそうに見えますが、これをやっている人は実は結構多いようです。簡単なものでいいですから、縮尺を間取図に合わせて紙などで作っておきましょう。実際に下見にいった際に計った、部屋の壁の内のりに合わせたものを用意出来れば、もう完璧です。情報収集の段階から行う必要は勿論無いですが、物件を決めた後の引越しまで大変重宝します。
また家具などは、新婚などで部屋に合わせて買い揃える、というのでもない限り、ある程度既に固定されている筈です。最初に一度わかりやすい縮尺で作ってしまえば、大変便利。ひと手間かけることで、「横に並べられると思ったタンスとテレビ台、引越し当日に入らなかった!」などという事態が確実に避けられます。